2010年06月21日

9人のベーシスト7 〜パーシー・ヒース〜 その2

alovesong.jpgパーシー・ヒースのオススメの一枚ですが、、
それこそ先に挙げた人物との共演盤やMJQの作品、
ヒースブラザーズ(パーシーヒースはジミーヒース
アルバートヒースのお兄ちゃんなのだ!
ちなみにジミーヒースはジンジャーブレッドボーイという曲の作曲者ですよ)
の作品など、名盤はたくさんあるんですが、やはり晩年の
最初で最後のリーダー作「A LOVE SONG」を聴いて頂きたい!

このアルバムでヒースは半数の曲でチェロを弾いているんですが、
これがまた枯れたいい音なんですわ。
一曲目の「A LOVE SONG」はヒースの素朴な味わいのあるオリジナルで、
チェロによる独奏なんですが、慈しむように愛でるように、
一音一音を丁寧に綴っていきます


もうこの時点でかなり目頭が熱くなっているんですが、
2曲目の「WATERGATE BLUES」に入って、ヒースのチェロと、仲間たちの
コールアンドレスポンスに入った瞬間が、何度聴いても泣けます
寛いだ曲調のブルースですが、気の合う仲間たちとのセッションを
心から楽しんでいる様子が目に浮かぶようです。
(ちなみにドラムは弟のアルバートヒース)
やっぱ泣けるわ、コレ

他にもMJQの往年の名曲ジャンゴや自作の組曲などが収められていて、
彼の音楽人生が集約されたようなアルバムだと思います。

パーシー・ヒースはオーソドックスで、
音数少ない歌うような渋いプレイをします。
正直編成的にもサウンド的にも地味なアルバムかもしれん。
でもこのアルバムには80年の人生を
ジャズとベースに捧げた人物にしか出せない、
人柄が滲み出るような味わい深い音が刻まれています


僕にとってこれからの人生で、ずっと聴き続けていきたい大切なアルバムです。
皆さんも是非、聴いてみてください。
posted by 権上康志 at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽
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