
8人目は自分にとって特別な存在のベーシストです。
その名もリチャード・デイビスです。
僕が初めて目の当たりにした本物のベースの巨匠です。
当時僕は高校生で、地元で行われたジャズのワークショップに参加していて、
その講師人としてバリー・ハリスさんたちと来られたのが、リチャードさんでした。
その最終日のコンサートの一曲目はベースから始まる曲だったんですが
(たしかスローテンポのLittle Sunflowerだったと思う)
その音がベースリフが鳴り始めた瞬間、まるで地面が揺れて
ひっくり返るような、不思議な感覚になったのを今でも覚えています。
その日以来、僕はベースとジャズの虜になったのかもしれません。
去年アメリカに行ったときリチャードさんに
久々に会ってきたんですが、相変わらず大きくて温かい人でした。
巨匠と呼ばれる人たちは、音楽的にも人間的にも
とにかく大きくて優しいんだなと改めて思いました。